インスペクション

沖縄でインスペクション(住宅診断) 壁・床の傾きの調査方法

皆さんこんにちは!沖縄県豊見城市で「安心できる中古住宅購入とリノベーションの専門店」をしている、リノベナビゲーターのガクシです!

前回は「事務所の本棚DIYなう!@沖縄」というお話でした。
今回は、「沖縄でインスペクション(住宅診断) 壁・床の調査方法」というお話をお届けします!

インスペクション(住宅診断)では建物の壁や床に傾きがないかを調査します。よくテレビなどで、ビー玉を転がして建物の傾きを調べたりしていますよね?


あれはあれで簡単に傾きを調べる方法として有効なのですが、ビー玉は真ん丸ではないので、傾きがあっても転がらなかったり、逆に傾きがなくてもフローリングが反っていたりすると転がってしまうこともあります。

なので、インスペクション(住宅診断)では、より精度の高い調査を行うため、レーザー水平器を使って、壁や床の傾きを調べていきます。

傾きの調べ方

①壁の傾きを調べる場合

レーザー水平器で鉛直の線を出して、壁のそばに当てます。そして、壁の下の部分とそこから2m上の部分でそれぞれ壁からの距離を測定します。

その差が傾きになります。

※上の写真の建物では、基準を超える傾きが見られたのですが、所有者へ確認したところ、左側の収納が移動式収納になっており、経年で収納が傾いていました。(建物自体は問題なし)

②床の傾きを調べる場合

レーザー水平器で水平の線を出して、床と平行に当てます。
床の場合は3mの間隔を空けて、2点それぞれの床からの高さを測定します。




例えば、画像の写真では、右側が124mm、左側が128mmだったので、3mの距離で4mmの傾斜があるということになります。

傾斜の判断基準

壁、床の判断基準について「既存住宅状況調査方法基準」では6/1000が目安となっています。(以下参照)

図のように中古住宅の場合、6/1000を超えるか否かが劣化の基準となります。
ちなみに6/1000の傾斜とは、1,000mm(つまり1m)の距離で6mmの傾きがあるということです。

壁の場合、2mの距離をおいて測定するので、12mm以上の傾きがあると劣化事象に該当します。(ちなみに新築建物の場合は、3/1000を基準としています。)

床の場合は、3mの距離をおいて測定するので、18mm以上の傾きがあると劣化事象に該当します。

上の写真の床の場合だと、3mの距離を置いて右側が124mm、左側が128mm。傾斜が4mmだったので、傾きは1.33/1000となります。
よって、建物が傾いている可能性は低いと判断します。

傾斜の原因については、床のたわみや新築時の施工不良、不同沈下など様々な可能性が考えられます。
なので、各部屋で床や壁を計測をして、傾きの傾向を把握して、原因を絞り込んでいきます。

インスペクションの目的は、劣化事象の有無の確認のため、原因を特定することまでは求められていませんが、状況によっては二次診断(破壊検査)をオススメするコトもあります。

安心して住宅を購入して頂くために全力でお手伝いしますので、お気軽にご相談下さい。

というわけで、じゅうをもっとじゆうに♪